『住宅ローン控除の対象になる?~土地購入後に注文住宅を建てる~』

目次

  1. 1.国税庁HP~住宅借入金等特別控除の対象となる住宅ローン等~より抜粋
  2. 2.住宅取得に先行して住宅ローンを利用して土地を購入した場合の「住宅ローン控除の対象」となる条件

「住宅ローン控除」とは住宅ローンを組んで新得住宅・中古住宅の購入、いま住んでいる家のリフォーム等を行った際に年末の住宅ローン残高に応じた金額が一定期間「所得税・住民税」から控除される減税制度です。


住宅ローン控除の減税の適用要件は「住宅ローンを利用し住宅の取得をした」ことです。
建売住宅や中古住宅は土地と建物の取得費用は同時に支払いをしますので、この要件に当てはまり「住宅ローン控除」の対象になります。
では、先に土地を購入し注文住宅を建てる場合はどうなるのでしょうか。

1.国税庁HP~住宅借入金等特別控除の対象となる住宅ローン等~より抜粋                     

住宅の新築、取得又は増改築等(以下「住宅の取得等」といいます。)をするためのもので、かつ、住宅の取得等のために直接必要な借入金等であること。
なお、この借入金等には住宅の新築や取得(増改築等を除きます。)とともにその住宅の敷地(敷地の用に供される土地又は土地の上に存する権利をいいます。以下同じです。)を取得するための借入金等も含まれます。
ただし、その年の12月31日に建物についてこの控除対象となる借入金等がない場合は、たとえ敷地についての借入金等を有していたとしても、その借入金等はなかったものとみなされます。

これは住宅を建てるために取得した土地の取得費「住宅ローン控除」の対象であるということです。

ただし下記の場合は「住宅ローン控除」の対象となりません。

  1. 住宅を建てるために先に住宅ローンを利用して土地を購入したが、土地を購入した年の12月31日に住宅に対する住宅ローンの借入がなかった。

    • 土地を先行して住宅ローンを利用して購入し、注文住宅を建てる場合は一定の条件を満たすことにより「住宅ローン控除の対象」となります。ー後述ー

  2. 住宅ローンを利用して土地を購入した年の12月31日に住宅ローンの借り入れをしていたが「土地」「建物」の名義が別であった場合は「建物の名義」の人しか「住宅ローン控除」の対象にはなりません。
    例えば土地は配偶者や親が住宅ローンを組んで土地を取得し、建物は本人が住宅ローンを組んで取得した場合です。「住宅ローン控除」の減税の対象は住宅の取得であり土地は住宅の取得に際して直接必要な借入金であることとあるように同名義でないと土地は住宅ローン控除の対象とはならないからです。この場合「土地」「建物」とも共有名義にしていれば「住宅ローン控除の対象」となります。

2.住宅取得に先行して住宅ローンを利用して土地を購入した場合の
「住宅ローン控除の対象」となる条件                           

  1. 1.住宅の新築の日前2年以内に住宅ローンを利用して土地を購入していて、その住宅ローンに抵当権が設定されている場合。

  2. 2.住宅の新築の日前2年以内に住宅ローンを利用して土地を購入していて、一定期間内に住宅を建築することが、その住宅ローンの融資条件となっていて、かつその条件に従って建築の確認がされている場合。

  3. 3.住宅の新築の日前に3か月以内に宅地建物取引業者から建築条件つき土地を購入した場合。

  4. 4.地方公共団体・独立行政法人都市再生機構・地方住宅供給公社又は土地開発公社から一定期間内に住宅の建築をすることを条件として土地を購入して住宅ローンが始まっている場合。

  5. 5.独立行政法人住宅金融支援機構・沖縄振興開発金融公庫・独立行政法人福祉医療機構・独立行政法人北法領土問題対策協会から住宅の新築に要する資金および土地の取得に要する資金を、その住宅の新築工事の着工の後に受領した借入金。

土地を先に購入して注文住宅を建てる場合の「住宅ローン控除」の対象になるかならないかの判断は難しいものです。購入前に税務署や金融機関に相談する、また、不動産専門のファイナンシャルプランナーにアドバイスを受けることをお勧めします。