『住宅ローン申し込みから融資実行までの手続きの流れ』

マイホーム購入にあたり多くの方が住宅ローンを利用しますが、どのようにしたら住宅ローンが借りられるのか、注意点を踏まえて解説します。

住宅ローンを利用するにあたっては事前審査(仮審査)・本審査と2度の審査を受ける必要があります。

審査の流れと、どのような準備が必要か見てみましょう。

住宅ローン審査から融資実行までの流れ(新規借入)

スケジュール 審査内容 審査に必要な書類
個別状況・金融機関によって
その他、必要書類が要求されます
①事前申込み

希望物件が見つかったら、物件購入申し込みと住宅ローンの事前申し込みを行う

  • *住宅ローン借入申込書
  • *収入証明書(源泉徴収票・確定申告書)
  • *本人確認資料
  • *健康保険証
  • *その他借入の償還予定表または残高証明書
  • *物件資料
    • ・販売チラシ
    • ・間取り図、配置図
    • ・土地登記事項証明書
    • ・建物登記事項証明書
      (中古)
    • ・土地の公図
②事前審査

金融機関の支店が行う

注1

  • *年収に対する返済比率
  • *勤務先および勤続年数
  • *個人信用情報(その他借入やクレジットカードなどの延滞情報)
  • *物件担保評価
③本申込み

事前審査に通ったら本申込みをする

  • *住宅ローン借入申込書
  • *個人情報に関する同意書
  • *団体信用生命保険申込書兼告知書
  • *本人確認資料
  • *住民票
  • *印鑑証明書
  • *実印
  • *収入証明書(源泉徴収票・確定申告書)
  • *健康保険証
  • *住民税決定通知書(課税 証明書)
  • *申告所得納税証明書(個人事業主および確定申告者
  • *事業税納税証明書(個人事業主・確定申告者)
  • *売買契約書
  • *重要事項証明書
  • *物件資料
    • ・売買契約書
    • ・重要事項説明書
    • ・パンフレット、チラシ、販売図面、物件概要書、価格表等の写し
    • ・工事請負契約書(注文住宅)
    • ・建築確認済証
    • ・建物図面
    • ・間取り図、配置図
    • ・検査済証
    • ・土地登記事項証明書
    • ・建物登記事項証明書
    • ・土地の公図
④本審査

金融機関の本部と信用保証会社で行う

注2

  • *返済負担率
  • *住宅ローン返済完済時年齢
  • *勤務形態や勤続年数
  • *勤務先の事業内容
  • *頭金と借入申込の金額
  • *健康状態
  • *物件の担保評価
⑤金銭消費貸借契約
(住宅ローン契約)
本審査に通ったら借入期間や金利など金融機関とのお金の貸し借りに関する契約をする
⑥融資実行
(住宅引き渡し)
融資実行と同時に抵当権が設定される

注1

購入する物件の売買契約を締結する前に、収入に対して借入希望額の融資が受けられるかどうか、また返済することが可能かどうか審査されます。
年収に対する返済比率を基に融資可能額が計算されますが、自動車ローンやその他の借入金の残高も借りようとしている住宅ローンの金額に合わせて計算されます。また、特に注意が必要なのはキャッシング機能付のクレジットカードのキャッシング可能枠(キャッシングできる上限額)もその他の借入金として合わせて計算されますので、ローン事前審査前に最低限必要なカードを除き解約をする、残したカードのキャッシング枠を外すなどしておいた方が良いでしょう。

また、その他借入に関しては自己申告となりますが、その他の借入情報や過去の延滞履歴など金融機関が取得する個人信用情報で明らかとなりますので正確に申告しましょう。

  • クレジットカードや携帯電話の分割料金の延滞などがあると事前審査に通らない可能性が大きくなります。心配な方は個人信用情報の開示請求をして確認しましょう。

注2

事前審査が通った後に注意すべきことがあります。
事前審査の申込内容と本審査の申込内容に食い違いがあると本審査に通らない確率が非常に高くなります。

*審査の途中で転職をしてしまい年収が下がってしまう。

⇒希望額が借りられないか、審査そのものが通らなくなります。

*新しいクレジットカードを作ったり、自動車など新たなローンを組んでしまう

⇒返済比率が変わってしまう。

*団体信用生命保険に加入できることが融資条件になっている金融機関がほとんどですので健康上の理由で団体信用生命保険に加入できない場合は、本審査で通らなくなります。

⇒健康上心配な場合は団体信用生命保険加入が任意の金融機関やフラット35の住宅ローンの申込手続きも同時に進めておきましょう。

*本審査では物件についても詳細に審査されます。その時の担保評価が低いと希望額まで借りられない、審査に通らなくなることもあります。