目次
- 1.そんな事態を助けてくれるのが「住宅完成保証制度」です。
- 2.対象となる建築会社(工務店)は?
- 3.対象となる住宅工事は?
- 4.保障の範囲(内容)は各法人で違います。
- 5.「住宅完成保証制度」を利用したい場合はどのようにしたらいい?
- 6.「住宅完成保証制度」利用時の保証料はだれが払う?
注文住宅の完成を待っている間は「新しい家具はどんなものを置こう?」「カーテンは何色にしよう!!」「インテリアは?」など夢がいっぱい膨らみます。それなのに・・・
「ある日突然、施工をお願いしている建築会社が倒産!!」
なんてまさかの事態がおきてしまったらどうしたらよいのでしょう?工事は止まり払ったお金は戻ってこない!!完成までの工事を請け負ってくれる建築会社も見つからない!!
建築会社が見つかっても既に撤収されてしまった足場や仮設トイレの再設置など追加費用がかかってしまいます。すでに土地購入時に土地の住宅ローン融資は始まり建物のつなぎ融資も始まっていますので、その返済もしなくてはなりません。途方に暮れてしまいます。
「つなぎ融資」については併せてお読みください。
https://www.ouchigo.jp/archives/10842.html
1.そんな事態を助けてくれるのが「住宅完成保証制度」です。
「家の契約から完成までを保証してくれる保険」といった方がわかりやすいでしょうか。
この制度は建築会社(工務店)の倒産により工事が中断してしまった場合、施主(工事注文者)の負担をできる限り抑えるために保証会社が割増費用・前払い金の損失の一定割合を保証します。
2.対象となる建築会社(工務店)は?
- 中小企業基本法に定める中小の事業者(資本金3億円以下または常時使用する従業員数300人以下の法人もしくは個人)
- 上記の条件を満たし「住宅完成保証制度」の利用を希望する建築業者(工務店)は保証会社に登録をします。過去3年間の決算報告書の提出による経営内容チェックをはじめ、厳しい審査基準をクリアして登録することができます。言い方を変えれば健全経営の建築会社(工務店)ということができます。しかし、現実には登録審査に通った建築会社(工務店)でもある日突然「倒産」という事実もあります。
- 登録後も毎年の決算内容の確認。経営状態のチェックを受けます。
- 施主の財産となる建物の「安全・安心・信頼」の提供のため各種損害保険の加入が義務付けられています。
3.対象となる住宅工事は?
- 施主(工事注文者)が個人であり、工事請負契約に基づく新築戸建て住宅(併用住宅可)
- 保証会社によってはリフォーム工事を取り扱うところもある
4.保障の範囲(内容)は各法人で違います。
法人名 | (株)住宅保証機構 | (株)住宅あんしん保証 | (株)日本住宅保証検査機構 | (株)ハウス・デポ・ジャパン | ||
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名称 | 住宅完成保証制度 | 住宅完成保証制度 | JIO完成サポート一般タイプ(新築住宅用) | ハートシステム | ||
保証のかたち | 保険 | 保険 | 保険 | エクスロータイプ(第三者預託) | ||
保証範囲 (内容) |
Aタイプ | Bタイプ | Aタイプ | Bタイプ |
前払い工事費用 (新築住宅瑕疵保険「JIO我が家の保険」を利用する住宅に限り保障の対象 |
①施主はハートシステム(ハウス・デポ・ジャパン専用口座)に工事費用を預ける ②工事の進捗状況に応じてハートシステムから認定工務店・協力会社・資材納入会社に直接支払う ③元受け建築会社(工務店)が倒産しても、工事は他のハートシステム認定工務店に引き継がれ、協力会社・資材納入会社および資金の変更はない |
割増工事費用 | ①割増工事費用 + ②前払い金と工事費用の差額が生じた額 |
割増工事費用 | ①割増工事費用 + ②前払い金と工事費用の差額が生じた額 |
|||
保証限度額 | 請負金額の20%上限 | ①②とも請負金額の20%上限 | 請負金額の20%上限 | ①②とも請負金額の20%上限 | 700万円または請負金額の30%のいずれか低い額 | – |
具体例 |
工事業者が変わったことにより増えた費用を保証 足場や仮設トイレなど建築設備の再設置費用 |
①工事業者が変わったことにより増えた費用を保証 足場や仮設トイレなど建築設備の再設置費用 ②前払いで500万円を支払い倒産時の出来高が350万円までしか工事が進んでいなかった場合は150万円分が保証される |
工事業者が変わったことにより増えた費用を保証 足場や仮設トイレなど建築設備の再設置費用 |
①工事業者が変わったことにより増えた費用を保証 足場や仮設トイレなど建築設備の再設置費用 ②前払いで500万円を支払い倒産時の出来高が350万円までしか工事が進んでいなかった場合は150万円分が保証される |
①前払いで500万円を支払い倒産時の出来高が350万円までしか工事が進んでいなかった場合は150万円分が保証される + ②工事業者が変わったことにより増えた費用を保証 足場や仮設トイレなど建築設備の再設置費用 |
– |
工事引継ぎ業者の紹介 | 〇 | 〇 | 〇 | ハートシステム認定工務店に引き継がれる |
5.「住宅完成保証制度」を利用したい場合はどのようにしたらいい?
工事をお願いしたい建築会社(工務店)を探すときにこの制度を利用できるかどうか確認します。(各保証会社ホームページでも検索できます)
または各保証会社のホームページから登録している建築会社(工務店)を検索して工事依頼をします。
その時に必ず「住宅完成保証制度」利用希望であることを伝えます。
各保証会社によって保証の範囲(内容)が違いますので、どの保証を受のカモ基準に建築会社(工務店)を選ぶかも重要な要素になります。
6.「住宅完成保証制度」利用時の保証料はだれが払う?
建築会社(工務店)が保証会社に支払います。
まれに建築会社(工務店)によっては建築費に含まれている場合がありますので確認をしてください。
保証料は補償範囲(内容)によりますが、建築費2,000万円で40,000円~50,000円です。
加盟建築会社(工務店)検索はコチラ
(株)住宅保証機構
https://www.mamoris.jp/
(株)住宅あんしん保証
https://www.j-anshin.co.jp/list_todokede/
(株)日本住宅保証検査機構
https://www.jio-kensa.co.jp/
(株)ハウス・デポ・ジャパン(ハートシステム)
http://heart-system.org/