こんにちは。浅井です。
皆さんは家を建てた1年後・5年後・10年後、家の周りの環境がどのように変化していくか想像できますか?
Tさんは駅にも近くて日々のショッピングにも便利。そんな利便性を重視して土地を購入し家を建てました。
ところが・・・
1年後、家の向かいにカラオケ店がオープンし、深夜に及ぶ騒音や治安の悪化に悩まされることになってしまいました。まさか家の向かいにカラオケ店ができるなんて思いもしませんでしたが、土地購入時の契約書を見返すと「第二種住居地域」と記載されており、住居の他パチンコ店やカラオケ店も建設可能な地域であることがわかりました
住宅やショッピングモール・飲食街・レジャー施設などの商業施設や工場が混在していると住環境の悪化や利用環境の悪化を招いてしまいます。「住宅系8地域」「商業系2地域」「工業系3地域」の3つのグループを計画的な市街地を形成するために「都市計画法」に於いて13地域のエリアに分類して、建てられる建物の種類や高さ、面積などの制限を設けています。この分類された地域を「用途地域」といいます。地域を分類することにより「住みやすい環境」「経済活動を行う環境」が保たれているのです。
先に例に挙げた「第二種住居地域」は戸建て住宅やマンションが立ち並び、かつパチンコ店やカラオケ店もあるイメージです。
住居系8地域の種類とイメージは下記のようになります。
*第一種低層住居地域(高さは10mや12mと限られる)
周りに高い建物がなく閑静な低層住宅地。店舗は50㎡以下の小規模なものに限る。
*第二種低層住居地域(高さ制限は第一種低層住居地域と同じ)
低層住宅地に小規模よりやや広い店舗や喫茶店も見受けられる
*第一種中高層住居専用地域(高さ制限はないが容積制限はある)
5階建てのマンションが建っている住宅街
*第二種中高層住居専用地域(高さ制限はないが容積制限はある)
マンションやスーパーマーケットなどの店舗や飲食店などの存在している住宅街
*第一種住居地域(高さ制限はないが容積制限はある)
戸建て住宅やマンションが立ち並んでいる
*第二種住居地域(高さ制限はないが容積制限はある)
戸建て住宅やマンションが立ち並び、かつパチンコ店やカラオケ店もあり、第一種住居地域よりもさらに賑やかになる
*準住居地域(高さ制限はないが容積制限はある)
道路の沿道に於いて、車のショールームや自動車修理工場など自動車関連施設などの立地と、戸建て住宅やマンションなどの住宅が共存している
*田園住居地域(高さ制限は第一種低層住居地域・第二種低層住居地域と同じ)
農地と住宅街が共存している
静かな住空間を重視するのか、ショッピングモールなどの商業施設が近隣にある・駅が近いなどの利便性を重視するのか、家を建てる場所(用途地域)によって希望するライフスタイルに影響を与えます。また、用途地域を知れば将来家の周りにどんな建物が建つか予想できます。
土地の販売チラシなどには用途地域が記載されますが「用途地域」を知って土地を探すことが重要になります。土地を選ぶ際には専門家に土地選びのアドバイスをもらいながら土地を探しましょう。
次回は「用途地域における高さの制限」についてお話しますね。
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