家を建てたいと思った時、木造が良いのか、鉄骨が良いのか迷いますよね…。
それぞれ、メリットデメリットがあるとしてもどんな特徴があるのかもよくわからないのではないかと思います。
木造と鉄骨、それぞれの特徴を見てみましょう。
①間取りの自由度
木造＝柱や壁を多くして、建築基準法で定められた耐震性を満たす必要があり、壁一面の大きな窓や広いリビング、吹き抜けなどの開放感のある間取りは難しいが、これらを実現しているハウスメーカーもある。
鉄骨＝強度の高い鉄骨を建物の主要部分に使用するため、建物を支える柱や壁が少なくなる。このことにより、壁一面の大きな窓や広いリビング、吹き抜けなど開放感のある間取りが実現可能となる。
②断熱性能
木造＝木は断熱性や調湿性が高く、夏は涼しく冬は暖かく過ごせる。さらに高い調湿性は結露やカビの発生を抑えてくれる。木は日本の気候に適した材料といえる。
鉄骨＝柱と梁だけで成り立たせる構造上、壁は空間を仕切るだけの薄いものとなるため、断熱対策が必要となる。
③耐震性
木造＝木造の建物は、同じ大きさの他の構造の建物にくらべると、地震に対する揺れが少なくなるという特徴があり、建物を支える筋交いや耐力壁などにより、地震に耐える構造になっている。
鉄骨＝鉄や鋼の粘りにより地震に耐える構造になっている。その粘りによって地震の力が加わっても、しなり変形するため倒壊しにくい。
④耐火性
木造＝木材は表面からゆっくり燃え次第に炭化していくので、急激に強度が落ちて柱や梁が倒壊してしまう危険性は少ない。
鉄骨＝ひとたび住宅火災が起こると、その燃焼温度は1200℃に達するが、鉄は熱に弱く700℃の熱で耐火力ゼロとなって曲がってしまう。耐火被覆を施し火災の熱にも耐えるようにする。
⑤施工技術による建築品質の完成度
木造＝ハウスメーカーの場合、自社工場で生産した部材や構造体を現場に運び建てていくため、一定の品質が保たれる。組み立てる工程もマニュアル化されているので、施工技術に左右されることは極めて少ない。結果、手抜き工事や欠陥が少なくなる。
鉄骨＝部材や部品は工場で一律生産されている。工場で一定部分まで組立てられ、施工現場で組合わせて完成させていくため、施工技術に左右されることが極めて少ない。結果、手抜き工事や欠陥が少なくなる。
⑥建築コスト
木造＝鉄骨造に比べ材料費が安くコストを抑えられる傾向にあるが、選ぶ木材の種類により高コストになる可能性がある。
鉄骨＝鉄骨造は木造に比べて材料費が高い。鉄骨が高騰するとその分、建築費が上がってしまう。また、鉄骨造の建物は、木造に比べて重量が重いため、土地の地盤が弱い場合は地盤強化をするための地盤改良費用がかかる。
⑦火災保険料
木造＝火災保険料は構造によって異なる割引率が適用される。鉄骨造に比べ割引率が少ないため、同じ広さだったら鉄骨造に比べ保険料は高くなる。
鉄骨＝木造に比べ保険料は安くなる。
木造住宅のハウスメーカーも鉄骨造のハウスメーカーも研究を重ね、豊富なデーターを基に商品開発を行っています。ZEH仕様やHEMS、IOTの導入を含め耐震性、耐火性、断熱性、気密性、省エネ性、防火性、防犯性に優れた住宅を提供しています。建物の仕様の比較だけではなく、アフターメンテナンス計画やアフターメンテナンスにかかる費用を含めた家を維持するためのランニングコストも考慮したうえで、木造にするか、鉄骨造にするか決めることが望ましいといえるでしょう。
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